2020年4月22日水曜日

緊急事態宣言15日目 4月22日(水)

朝10キロラン、マスクは忘れてしまって、オレはウイルスを撒き散らしているかも?と自責の念。

『銀河鉄道の父』(門井義之)を読んだ。2018年の直木賞受賞作品でこの時候補だったセカオワのSaoriが『ふたご』や芥川賞の『おらおらでひとりいぐも』は読んだのだが、こちら読んでいなかった。今更なのだが、もっと先に読んでおけばよかった、とても良い作品だった。

タイトルからも推測できるのだが宮沢賢治の父親、政次郎目線で書かれた賢治の生涯の物語でもあり、明治から大正を生きた子供を持つ父親目線の物語でもあって、さしずめ村上春樹の父親が村上春樹を語ったようなものだろうか?(違うか、違うな)

今でこそ一応は男女平等、家督や血縁がどうのこうのとは言われなくなっているが、明治7年生まれで文明開化のさなかを生きる政次郎は、その意識変化の只中にあり、揺れる心中がユーモラスに描かれていておかしく、子の親であるワタシの心も打つのだ。

子供が優秀でもそうでもなくても心配し、まして病に倒れれば悩み苦悶し、何かに成功しても喜びながらまた心配して、実は何もできなくて、というのはどの時代でも、自身の親でも同じだったのかもしれない。

宮沢賢治なんて興味ないよ、という人にもおすすめ。

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