電子書籍版が出ているというので再読してみた。
村上春樹との出会いは「アンダーグラウンド」という地下鉄オウム事件の被害者のインタビューをまとめた本からで、ノルウエイはそのすぐあとのタイミングだったような気がする。時期は1997年ころだろうか。
何度も読み返してずっと、そのたびに「僕」と直子の物語のように感じていたのだが、今回始めて緑が重要な役割を果たしていることに気が付いた、緑のような人物が周囲に居なかったせいなのか、またはこの本をハーレクインのように読んでいたのかもしれない。
あと、若くて未完成でところどころは読みにくくさえある文体が逆に新鮮だったな。虚構の部分とおそらくは実体験の部分が接ぎ木のようになっていて、今のよく作り込まれたCGのような、リアルな虚構世界ではないのだ。
また1年後くらいに読むと新しい発見があるかもしれない。
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